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COLUMN

コラム

【矯正症例】前歯のすきっ歯(正中離開)をインビザラインで改善した16歳女性の治療例


概要

今回は、前歯の隙間を閉じたいことを主訴に来院された16歳女性の患者さまに対し、インビザラインによる非抜歯矯正を行った症例をご紹介します。

すきっ歯の治療では、単に正中の隙間だけを閉じればよいわけではありません。
歯の形態、複数部位の空隙の有無、上下顎のバランス、噛み合わせを確認したうえで、どこまでを今回の治療目標にするかを決めることが大切です。

本症例では、本来は全顎的な矯正治療を行った方がより理想的な咬合を目指せる状態でした。
ただ、患者さまはまず前歯の見た目を改善したいという希望をお持ちでした。
そのため、将来的な再治療の可能性も考慮しながら、現在の噛み合わせを極力変えずに、前歯の審美改善を優先して治療を行いました。


主訴と初診時の状態

治療前の口腔内。正中に約1.8mmの空隙、さらに上下顎前歯にも複数箇所の空隙が認められました。

患者さまは、前歯の隙間を閉じたいことを主訴に来院されました。
中学生になった頃から、前歯のすきっ歯が気になるようになっていたとのことでした。

初診時には、正中に約1.8mmの空隙が認められ、加えて上下顎前歯にも複数箇所の空隙がみられました。
また、上下顎の前後的なバランスには不調和があり、上顎前突傾向も認められました。

一方で、前歯の大きさや形態は良好で、歯そのものの形を変えて治すよりも、歯の位置を整える方が自然な改善が得られる状態でした。

  • 年齢・性別:16歳女性
  • 主訴:前歯の隙間を閉じたい
  • 状態:正中に約1.8mmの空隙、上下顎前歯に複数箇所の空隙を認める
  • 特記事項:上下顎の前後的バランスの不調和、上顎前突傾向あり

治療の内容と詳細

  • 治療内容:インビザラインによる非抜歯矯正
  • IPR:なし

本症例では、歯の形態が適切であり、さらに複数部位に空隙が認められたため、修復治療よりも矯正治療で前歯の歯並びを整えた方が、機能的にも自然な状態にしやすいと判断しました。

ただし、顔貌や骨格まで含めて適切な咬合を目指すのであれば、

  • 上顎第1小臼歯の抜歯
  • あるいは上顎臼歯の遠心移動を行い、上顎前歯を後方に下げながら配列する

といった、より本格的な全顎矯正が必要な状態でした。

しかし今回は、患者さまが全顎矯正の必要性は理解しつつも、まずは見た目だけでも改善したいという希望を持たれていました。
そのため、将来的に再度矯正治療を行う可能性も考慮し、今回は現在の噛み合わせを極力変えず、IPRも行わずに、限られたスペースの中で前歯を整える方針としました。

  • 治療期間:約3か月
  • 来院回数:4回
  • アライナー枚数:初回14枚、追加アライナーなし
  • 費用:約50万円(税込)

治療後の状態

治療後の口腔内。前歯部の空隙が改善し、見た目が整いました。
治療前後の口元の比較。正中離開が改善し見た目も自然になりました。

治療後は、正中離開が改善し、前歯部の見た目が整いました。
上下顎前歯の複数箇所にあった空隙も目立ちにくくなり、笑ったときの印象が大きく改善しました。

患者さまからは、短期間でコンプレックスが解消され、大きく笑えるようになった。治療をしてよかったとの言葉をいただきました。


治療のポイント

この症例で重要だったのは、理想的な治療目標と、今回患者さまが求めている治療目標を分けて考えたことです。

骨格や咬合まで含めて考えると、本来は全顎的な矯正治療を行った方がより望ましい状態でした。
ただ、患者さまが今最も困っていたのは、前歯の見た目でした。

特に思春期は、口元の見た目が気持ちに与える影響が大きい時期です。
そのため、理想的な治療を一度にすべて行うことだけが正解ではなく、理想的ではないとしても、段階的な治療として最低限の審美改善を行うことに十分な価値があると当院では考えています。

今回は、将来的な治療の選択肢を残しながら、現在の噛み合わせを大きく変えずに、短期間で見た目の改善を得ることを優先しました。

すきっ歯の症例では、常に理想を追うことだけが正義ではありません。
年齢、希望、治療への負担、将来の再治療の可能性まで含めて、今どこまで治療するのがその方にとって最も利益になるかを考えることが大切です。


副作用とリスク

  • 歯の動きに伴い、痛みを感じる場合があります。
  • インビザラインは、装着時間が不足すると予定どおりに歯が動かないことがあります。
  • 治療期間には個人差があります。
  • 歯を動かすことで奥歯の噛み合わせが変わらないよう、慎重な治療設計が必要です。
  • 矯正治療後は、後戻りを防ぐため保定装置(リテーナー)の使用が必要です。
  • すきっ歯の症例では、舌癖や噛み合わせの影響が残ると、再び隙間が開くことがあります。

まとめ

すきっ歯の治療では、単に隙間を閉じることだけでなく、どこまでを今回の治療目標にするのかを患者さまと共有することが大切です。

本症例では、本来は全顎的な矯正治療が望ましい状態でしたが、患者さまの希望を踏まえ、今回は前歯の見た目の改善を優先してインビザライン治療を行いました。
その結果、短期間でコンプレックスの改善につながり、自然に笑える口元を得ることができました。

また、症例によっては、矯正治療単独ではなく、ラミネートベニアやダイレクトボンディングを組み合わせた方が、より自然で審美的な仕上がりになることもあります。
当院では、矯正、ダイレクトボンディング、ラミネートベニアそれぞれの治療実績があるからこそ、その方に合った治療方法をご提案しています。

前歯のすき間が気になる方は、お気軽にご相談ください。